過去のひみつ基地2010
財田の名水(2010/12/29)
水がないと言われる香川県にも名水とされるポイントがあるというので行ってみたら、ブロックに鍵つきの扉という、いまいち名水ポイントのイメージとは異なる光景を目の当たりにした。水の量に難のある土地柄ゆえ、無制限に取らせることは難しいのかもしれない。
あとネットを検索しても、名水と言うほど有名ではない雰囲気。水の質には難のない土地柄ゆえ、遠方からわざわざ水くむべき理由はないのかもしれない。
かなり素朴かつ無名な雰囲気がツボにはまったので、ここで詳細な場所を明かさずに(!)存在のみ紹介する。
レールのある風景(2010/11/21)
トラックもなく、鉄道もいまいち頼りなかったような時代、琵琶湖から京都市内に、水の取得と水運を兼ねた用水路『琵琶湖疎水』が引かれた。
人も荷物も、水路上を舟で移動できるようになっていたが、蹴上のこの区間だけは、水力発電所を通すということで、舟は台車に乗せられてレールの上を運ばれていた。
現在は、レールや台車などの遺構が残されて、往時の雰囲気がすこし味わえるようになっている。桜の名所として有名だが、紅葉のシーズンも南禅寺界隈への通り道で立ち寄る観光客が後を絶たない。
上から眺めてみたところ、レールが直線だったので、レールを主役にして遊んでみた。営業中の線路ではできない芸当である。
この日は伏見稲荷からアプローチするという、フツーの観光客では思いもつかない入り方をした。この日の記事はこちら。
ニセ大蛇嵓(2010/11/07)
大台ヶ原の見所のひとつである大蛇嵓(だいじゃぐら)に向かう途中にある、本物の大蛇嵓はもっと先だという内容の注意書き。
ハイカーが途切れない状態ならまず間違えないし、注意書き自体に気づかないような気がするが、それでもこれがあるということは、ここが大蛇嵓だと思って満足して帰る人がいる(いた)ということを意味している。
何時間もかけてやってきたのに、間違えて帰ったら泣くに泣けないと思う。
そういえば正月に佐田岬に行った時に、本当の佐田岬に行くには駐車スペースから1.8km歩く内容の案内を見たとたん、メンバーの半数が「ここが佐田岬」と宣言してリタイアしたことがあったが、あれもマイ佐田岬とかニセ佐田岬とかいう名前になっている。どうでもいいけど。
大台ヶ原、3時間かけて出かけただけの値打ちはあった。この日の記事はこちら。
天空の…? (2010/11/03)
保津峡・水尾峠方面から日吉ダムに向かう途中、神吉下でR477と別れた直後あたりから、神吉の田園地帯に入る。
標高300mの田園地帯は全国的には珍しくないかもしれないが、このあたりでこの地形はかなり奇跡的なのではないかとさえ思う、のは私だけだろうか?
とりあえず八木から200m、日吉ダムから150m、登ってきたあげくにこれを見せられたら、今まで頑張って登ってきたのは夢ではなかろうかと思う…ことはさすがにないか(笑)。
他方、もし水尾峠方面から初めてここを通る場合は、特に気にせず通り抜けてしまうかもしれないが、せっかく本記事をご覧になったのであれば、日吉ダムへの最後の(猛烈な)下り坂を下りながら「さっきの田んぼはえらい高いところにあったんやなぁ~」みたいな感じで思い出していただければ幸いである。
恭仁京大極殿址(2010/10/23)
奈良時代の首都はずっと平城京だったわけではなく、途中現在でいう大阪とか信楽とか、転々とした時期があった。恭仁京もたった4年間の首都だが、大仏を作るだの、全国に国分寺を作るだのといった、奈良時代の歴史上トップクラスに有名なイベントは、ここ恭仁京にて宣言されたらしい。
学者さんによっては、平城京だとすでにジ・イスタブリッシュメントになりおおせていた寺社勢力とのしがらみがあったから、そこから逃れて、まさにその手の政治主導の決定をなす事を第一目的として、最初から仮設のつもりで作った都、と主張される方もいて、一理ある意見と考える。
一方、文献上の計画と実際の発掘結果の対比を見ただけの素人としては、作ろうとしたけど、責任者が予算や資材を横領してかどうか、計画より小さくかつ歪に作ってしまったため、もはや作り直す気にもならなくなって放棄した、だけのような気もする。
いずれにしても、一時期日本の中心(大極殿だから国会か)だったところが、今ではえらくのんびりした場所になっている。広場の北の端に立って、暫しかつての首都をイメージするのも悪くない、と思う。
秋はコスモスの名所になっているので、見頃の時期に木津川CRを走る時は、たいていここまで足を伸ばしている。ちょっと気に入っている場所である。
ツバメねぐら観察(2010/08/07)
ツバメは、子育てが終わるとさっさと巣からいなくなってしまうが、そのまますぐに出国するわけではなく、涼しくなるまでは河原の芦原などに寝泊まりしている。
つまりヒナが自力で逃げられない間だけ、人間社会に守ってもらおうということらしい。フンの始末さえ自分でやってくれたら、人間としては言うことはないんだけど。
もっとも、巣の直下の地面を舗装したり、動く鉄の箱を置いたりして、落とされたときのダメージを不必要に増やしているのは、これはまあ人間の都合であろう。
さて、宇治川の旧巨椋池付近に近畿屈指の芦原があって、周辺があまり寝泊まりには適してない環境ということも手伝ってツバメが集中するため、日本屈指の『ツバメのねぐら』になっている。
2003年に久御山JCTの位置まで開通したR1バイパスは、宇治川をまたぐ巨椋大橋の区間だけ、防音壁の上部が連続して光る照明(ライトパイプ)を取り入れている。これは、見栄えというより環境上の配慮によるものとのこと。なんでも、付近のツバメはじめ野鳥の寝泊まりのために「道路以外を照らさないように」したんだって。
というわけで、理論上は『ツバメのねぐら入り』を真上から観察できるスポットができたことになるが、行ってみたら空振り。時期的には間違ってないはずなので、照明の配慮程度では如何ともしがたく疎開されたか、今夏が暑すぎてもっと北の方で避暑しているかのいずれかと思われる。この日の記事はこちら。
蛇足だがこの道は、外環から久御山JCTまで信号がないので、夜間の高速練習コースとして個人的に重宝している。サイクリングロードも確かに信号はないが、暗すぎて高速走行には難がある。なので厳密には『ひみつ基地』ではなく『ひみつ練習場』である!?
三角点は柵の中(2010/06/27)
生駒山頂上部には一等三角点があるが、山上遊園地のミニ列車の線路(と柵と)に囲まれて容易に近づけない。まあ意地でも触りに行かんと気が済まんわけでもないけど。
まじめな標識をわざわざ遊具で囲むという茶目っ気にウケたものだが、あるいは本当に、一般人にむやみやたらに触らせたくないなんてまじめな目的で囲っているのかもしれない。
生駒山は比較的ツッこみどころが多いところだが、今回は三角点のみ紹介。この日の記事はこちら。