石鎚山+α
本日のまとめ:「山道は嫌いではないが、追っかけられるのは大嫌い」
今回も体力に自信ないパーティにつき土小屋から登山開始。
石鎚スカイラインを回り込んでいる時には、主峰が見事に拝めて、過去2回とは比較にならない好天に期待が持てたが、危うく満車を食らうところだった駐車場に到着した頃には雲に隠れてしまい、今日の午後からの天気予報を思ってちょっとがっかりする。
まあ細かい雨に多少は降られたものの、たまにはガスが切れて、どうにか3回目にして初めて、弥山から天狗岳をはっきり捉えることができた。これだけ晴れたら天狗岳まで行く値打ちは充分にあるところだったが、天狗岳までの稜線を往来する人が、思わず笑っちゃうほど多い。
まあ実際に歩いてみたら、不思議なほど滑らない岩で、サブルートがわりと確保できたため、すれ違いには苦労しなかった。ということで、20年越し?に、西日本最高峰にたどり着く。
今回は弥山に留守番を待たせているので、南尖峰への遠征は諦めて戻る。東稜を攻められる面子でパーティを組んだ時のお楽しみに取っておくとする。
でまあ、メンバーの一部がいつも以上の高度のせいで?へばって、余分に休憩が必要だった以外は無事に土小屋に到着。
歩き区間は上記のとおり問題なかったが、本当の冒険はクルマでの帰途にあった。
帰りは瓶ヶ森林道からR194で西条に出てひとっ風呂浴びる計画だったが、どうも林道沿いは雲の中で、離合に苦労するに見合う値打ちはなさそうに思った。そこへ出発早々にワゴン車とモーターバイクに追いかけられて閉口したので、r40に逃げる。
走行距離は若干損するが、R194に早めに出られる分有利か!? との目論見だったが、長沢貯水池まで下りる道どころか、下りてからも一向に道幅が広がらない池沿いの道をのたくるハメになる。おまけに眺望を犠牲にして交通量のない道をチョイスしたつもりが、なぜかまたかなり早い段階でミニバンに追いかけられる。
こと山道のドライビングに関しては、ひたすらロードバイカー的な省エネ走法で乗客の好評を得てきたつもりだったが、本職の?ドライバーに追いかけられたら、ポリシーを放棄してパワーとブレーキを駆使せざるを得ない。しかし後ろのクルマは、こんな走りでよく(本車のように)同乗者から文句が出ないものと感心する。あ、同乗者いないや。
結局なんにもメリットなくR194に出る。「えらい目に遭ったから道の駅で一息入れよう」とのことでカーナビに質問したが、ここで第一のカーナビトラップ発生。『最寄りの道の駅』という探し方ができなかったせいで、西条方面に行けばあったはずの本川の道の駅を見逃して、吾北の方に行ってしまう。
吾北まで来てしまったからには、もはや西条まで出る気は起こらず、R439で大豊に出てそのまま帰る作戦に切り替えたが、ここで第二のカーナビトラップ発生。
R439の吾北~大豊については、通称ヨサク国道との評判とは裏腹に、ごくスムーズに移動できたが、本山に達したところで高知道の大豊→新宮が事故通行止になっているとのVICSを受信。VICS圏外というのを計算に入れていなかったのは不覚であった。
ただカーナビは何事もなさげな体で、並走するr5を示す。ここで第三のカーナビトラップ発生。カーナビの画面がもう少し広ければ、あるいはもう少し簡単にスクロールできて、新宮ICまでの区間の全容を早い段階でわかっていれば、ちょっと考えたかもしれない。
しかしながら、立川集落までの快走路を走っている段階では、まさかこれが元祖笹ヶ峰トンネルを擁する標高800m超の峠道であることは知るよしもなかったのであった。ドライバーはこの種の探検は嫌いではないが、乗客にとってはいい迷惑だったに違いない。もっとも通行止の原因になった事故車両を目撃したのに限っては、高知道を並走した値打ちはあったらしい。人的被害が無かったのは不幸中の幸いだった。
なおr5のこの区間については、対向車の2台とすれ違った以外は、誰かを追っかけたり追っかけられたりということはなかったので、通行止区間の代替として使った物好きはあんまりいなかったものと思われる。といっても、さすがにR32→R319と迂回するよりは(あくまで新宮ICから乗るのにこだわるなら)早いはずなので、大豊ICで下ろされたクルマの大半は、R32をそのまま三好市方面に抜けたような気がする。いずれにしても、厄介な区間が通行止になったものだ。
まあ、伊野の市街地に出てひとっ風呂浴びてから高知道に乗る、というプランも検討されたが、そうやって大豊の出口渋滞に捕まるよりはマシだったと思いたい。
とりあえず、同乗者の間では「当分カーナビは信用しない」との残念な感想をいただいたが、私としても、今後こういう旅では、いかに邪魔物扱いされようと地図入りのノートPCを持って行くことを心に決めたものである。