結論を先に言え/書け
というのがビジネスシーンで陳腐なぐらいに出回っているが、時としてこれは大嘘らしい。
大嘘では過激なので、穏当に言い換えれば「自転車はリアブレーキがメイン」とか「サドルは両爪先が同時につく高さ」とかと同じ、初心者向けの方便とでも言おうか。つまり段階としてそう教えるのはアリだとは思う。
でも最終的には、どんなことでも各自の思考というかセンスに合わせて翻訳しないと自分のものにはならない。結論という「言葉」に固執すると、ともすればそれが「最初に持っていた意味」で固定されて(たとえば「結論=自分の中で考え至ったこと」)それ以外のバリエーションが無くなることは警戒しなければならない。
そういうわけで「結論を先に言え」をお題目のように振りかざす行為にはちょっと反発を覚えるのだ。ただこれでうっかり「それは間違いだ」とか言っちゃうと、聞く必要のないお説教を聞かされたうえに自分に対するランクを下げられることになるので大変だ。
言葉の限界について説明したいが、言葉で説明するのはたぶん限界があるから。