L判写真をマット印刷する大作戦!!
最近体調が優れないことについて気づいたことがある。もしかして運動強度がない間に、身体が人並みに弱くなったのではないか? ということ^^; となれば、しばらくは意識してバイクで出歩くべきであろう。
ということで、床屋にバイクで出かける。他のバイクに置いていかれる(汗)。やっぱり練習しよ。
続いて、L判写真用のマット紙を探す。というのも『フォトマット紙/顔料専用』って、A4に印刷するぶんには特に気にならないくせに、L判に裁断すると、かなり薄く感じられるから。L判ということで、無意識に印画紙と較べてしまうのかもしれない。
といっても、件の紙は厚さ0.26mmで、私が持っている純正光沢紙では絹目0.27mmとほとんど違わず、にもかかわらず絹目には(物理的な)違和感を感じたことはない。『写真用紙エントリー』に至っては、持ち合わせがないから比較はできんけど、全く同じ紙厚らしい。あるいは光沢紙って、紙厚の割に「硬い」のだろうか?
そんなわけで、紙厚0.26~0.30mmのマット紙を探す、が、ほとんど無えや(汗)。つくづくマットで写真を印刷する酔狂ぶり、あるいは先覚者ぶり(笑)を思い知る。ファインアートならあるが、A3ノビのファインアートでL判を印刷したことのある人は、シャレとしてもおそらく誰もいないに違いない。
結局、ハーネミューレのフォトラグ300ミクロンのはがきサイズ(角丸缶入り)が、限定販売と称して売られていたのを購入。ファインアート系以外で条件を満たしていたのは、サンワサプライの『2番目に厚い両面つやなし用紙』の0.28mmしか見当たらなかった。が『スーパーファイン相当』。まあお手並み拝見ということで併せて購入。
そしてテスト印刷だが、予想を超えた事態がいくつか発生した。
さすがハーネミューレだけあって、たいていのプリンタに対応したICCプロファイルが用意されているのはいいとして、それと一緒に『設定方法』のPDFもZIPされている。それ見たら「メディア指定はVelvetにしろ」だって。Velvetを指定してくるかと感心したのもつかの間、給紙方法が『リア手差し』に強制切換した。
先日言及したとおり、リア手差しにはA4未満の用紙はセットできない。通常版だったら問題なかったのに、いちびってハガキサイズを買った(さらに言えば、作った)おかげで招いた事態である。
とにかくオートシートフィーダから給紙させる(紙厚的には問題ない)ために、メディア指定を元に戻す。というかそれに加えて『超高精細』で印刷するなら『フォトマット紙』しか選択肢がない。まあ色変換はPSE側でやっているので、ドライバのメディア指定は影響がない…と思いたい。
で、カラープロファイルをセットして印刷したら、最終局面で斜行発生(汗)。1枚パーになったことよりも、これまで徹底的にフチなし印刷を避けてきたのに、初めてプリンタ内部に印刷してしまったことに対してショック。「角が丸い」のとの関連は不明。とはいえ、後端までフチなし印刷できるはず(試してない)のプリンタが、異常な用紙とはいえ15mmも手前から印刷不能に陥るというのは考えにくい。今のところ、反った硬い用紙のため、ローラーが掴めず空回りした説が有力。ってことは、やっぱりA4だったら大丈夫だったのかもしれない。
いずれにしても、後端がまた乱れたらイヤなので、画像を極力頭端に寄せて対処。幸いに、L判でカットする使い方なら、長辺方向はかなり余裕がある。
印刷成功する限りは、まあマットとしては上出来かな。ただプラテンギャップは『広め』にしておいた方がいいかもしれない。
実は、最初の印刷でヘッドが紙面をこすったっぽいので、用紙の反り方向を変えるために裏返しで給紙したところ、普通紙よりもひどい結果が出た。ここでまず思ったことは「ヘッドクリーニングするか」であって、フォトラグにも裏表があることに気づくのにはちょっと時間がかかった。こないだ学習したはずなのにねえ。ちなみに、どっちが表か判らなくなったら、触ってみて滑らかなほうが印刷面である。
今回のケースでは、むしろ技術屋としての教訓を得た。ある条件でテストを通した場合、その派生品を出すにあたって条件のことを忘れて結果だけを根拠にして、派生品に対するテストを軽視してしまうことがままある。むしろオリジナル品でテストを徹底的にやった自負があるほど、この落とし穴にはハマりやすいのではないだろうか?
で、サンワサプライの方だが『超高精細』でも、わりと見られる結果になった。フォトラグの方が多少青味が強いかという程度。ただインクの多い部分がフォトラグに較べてつぶれるところが『スーパーファイン』レベルかもしれない。今回は雪景色でテストしたので、たとえば夜景などでは『高精細』に落とさないと見られなくなる可能性はある。
さすがにICCの提供はないので『Matte Paper Pigment』と『Super Fine Paper』の両方を試したところ、見比べてスーパーファインの方が多少黄色が濃いめに出るのがわかる程度で、どちらか1枚だけ見ても、私の目ではあまり不自然は感じない。よく見たら、スーパーファインの方が、その黄色の部分を濃くするためのインク滴が比較的目立つか。
なお『超高精細』を選ぶには、やっぱりメディアは『フォトマット紙』を選ぶ必要があることは言うまでもない。
そして驚くべきことに、サンワサプライの0.28mmの方が、フォトラグ300ミクロンよりも硬い。いやコットンだから柔らかいという話ですらなく、持った感じからして明らかにフォトラグは薄い。
怪しいと思って調べたら、秤量ベースではフォトラグは188g/sqmで『フォトマット紙/顔料専用』の189g/sqmとほとんど変わらないことが判明。そもそもフォトマット紙よりもしっかりした紙を探しているのであるから、コレではほとんど意味がない。紙厚については、責任ある第三者機関で、共通の測定方法で測ってもらう方が絶対いいと思う。
ということで、フォトラグは「写真用マット紙の代替」ではなく、あくまでも適度にテクスチャのついた「インクジェット用ファインアート紙」として活用することになりそうだが…となるとハガキ大は使い勝手がいまいちかも(汗)。
他方、そのフォトマット紙/顔料専用についても怪しいところがある。パッケージには0.26mmとあって、私もそう思い込んでいたのに対して、それ以外の情報源では、店頭のカタログも、Webの製品情報でも0.25mmになっている。なるほど0.25mmなら、絹目よりも薄く感じられても不思議ではない、かもしれない。
…って納得しとる場合ではない。どっちが本当なの!? どっちも正しいとすれば「ユーザが実戦で使う頃には、湿気を吸って0.26mmに膨れるところまで計算した」と推測せざるを得ない。パーシモンのドライバーとちゃうゆうねん(笑)。
あるいは、パッケージングされた時点で1枚単位の測定を諦めたとしたら!?? 全体の厚さを測って50で割るであろうから、そこに空気あるいはクリーニング用紙の厚さも紛れ込めば、2枚分ぐらい余分に分厚く測れるのは納得できる話である(オイ)。
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